たろうの旅。

自分を探す思考の旅日記。

『ちひろさん』を見た。

2023年2月25日 『ちひろさん』を見た。

 

一昨日公開された映画『ちひろさん』を見た。

僕が人生で映画を見た本数が少ないのでどれくらい良い映画か表現できないけれど、良い映画だった。

(Netflixで配信しているのでぜひ見て欲しい。)

 

主人公はもちろん、ちひろさん。

元風俗嬢で、今は小さな弁当屋さんで売り子をしている。

風俗嬢っていう一見後ろめたいように見える過去も、ちひろさんは隠さない。

エロい目で見てくるおっさんにも、他の登場人物たちにも、最後らへんに気づいたんだけど猫にも平等に接する。

 

ちひろさんは詮索しない。

何かを抱えてそうな登場人物たちに、質問責めにしたりしないのだ。

僕のお母さんは割となんでも聞いてくる人で、友達が今日休んだとかいうと、だいたい「なんで?」って帰ってくる。

僕はそこが全然気にならないし、それを知っても何にもならないんだからどうでも良いでしょって考えだった。

だから僕も割と詮索しない方だと思っていたんだけど、ちひろさんが詮索しない人だとわかるまでは何度か「え?それ聞かないの?」って思った。

結構、僕も人を気にしてるんだなって、気づいた。

 

なんの前情報もなしにこの映画を見たので、ちひろさんのつかみどころのない不気味さに、途中ホラー映画なんじゃないかって疑ってしまった。笑。

途中おじさんを埋めるシーンで、あれ、これそういう映画か??って確信に変わりそうになってしまった。

でも、きっとおじさんは静かなのが好きだっただろうから、埋めてくれて感謝しているかもしれない。

 

この映画を見終わって理解しきれない部分があって公式HPを見たんだけど、この物語のキーは「孤独」だ。

僕が最初に書いた記事で紹介した映画、『そばかす』と似ているなと思った。

孤独は悪いものに思われがちだ。僕だってそう思っていた。

人それぞれ程度はあれど、みんな孤独を必要としている。

孤独は寂しくて、冷たいような気がするけど、人間に触れすぎて時々どうしようもなく冷やしたい時もあるでしょ?

最後に弁当屋の奥さん、多恵さんがちひろさんを引き止める時に言ったセリフでもわかるように、ちひろさんには人より多く孤独が必要だった。

自分の持っている孤独と向き合わなくてはいけないなと思った。

僕が結婚が無理、無理!と散々言っているのは、僕も人よりちょっと多い孤独量(?)が必要だからかもしれない。

 

あ〜実家に帰って美味しいご飯が食べたい。